
親子で作る「注連飾り」
新しい年の神さまに来てもらう目印
新しい年の神さまに、我が家に来ていただく目印として飾る、注連飾り。
どんど焼きをきっかけに明神神楽会の水野雅広先生が入会した、川崎市立日本民家園 民具製作技術保存会より88歳の荒川美津三さんをはじめ4名の先生を迎え、明神神楽会・星川会の皆で教えて頂きました。
自分の家のしめ飾りは自分達で作る
荒川さんの生まれ育った宮城県の農村では、唯一の暖房である囲炉裏に家族皆が集まり、大人が作るわら細工を覚えるのが自然なことだったそうです。なので当然「自分の家のしめ飾りは自分たちで作る」カッコいいですね。
昨今の稲は倒れないように短く改良されており、長さが必要なわら細工の材料をそろえるのも簡単ではなくなりました。
注連飾りやしめ縄用の「実取らず」という貴重な稲の藁もあります。今回はその藁も使わせていただきました。
本数を数えたり、湿らせる、叩く、よる、結ぶといった作業を親子で行いました。
藁に余すところなし
飾る際に使用する紐は、畳の材料に代表される「いぐさ」をよって作って下さいました。
天然素材だけで作られていくことに感嘆の声が上がります。
最後に「藁しべ長者」で有名な「しべ」で箒が作れるよ、と子どもたちで切れ端の中から「しべ」集め。思い思いのミニ箒を作っていました。
荒川さんによると、作業で切り落とした藁の端は、米のとぎ汁に混ぜて馬の餌になったんだそう。
「藁に余すところなし」と言われていることに納得しました。

先生が「しべ」で作った箒
最後は紅白の紙垂と水引を結んで完成しました。「買うものだと思っていたのに、まさか自分で作れるなんて」と感激。
早くも来年に作るのを楽しみになりました。
どんど焼きでご焼納
今回作った注連飾り、1/14のどんど焼きでご焼納します。日本伝統の行事を体験しましょう。
※今回の注連縄作りは、明神神楽会・星川会の活動の一環として初めて開催されました。