星川杉山神社

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宮司さんのおはなし 第27回

明けましておめでとうございます。

新年を迎え、初詣へ行かれた方も多いことと思います。お家の安全やご家族の健康を願い、ご自身の志を新たにして神さまに手を合わせる初詣は、1年のスタートを切るとてもよい機会になります。冬の冷たい空気のなかで、気持ちも清々しく一新されたことでしょう。

さて平成26年、今年の干支は甲午(キノエウマ)です。どんな1年が予想されるのか、お話ししていきましょう。

まず「甲(キノエ)」についてですが、これは「固い殻」を描いた象形文字から発展した字だといわれています。固い殻というのは植物の種子を包む外皮、または亀や海老、蟹などの甲羅を指しており、そこから「固い殻に包まれていた草木の芽が、殻を破って外に出てくる」「甲羅のような固いものを突き破る」様子を表していると解釈されました。

この文字が意味するところを社会に当てはめてみると「頑固な旧体制の一区画が崩れて新体制が発現する」となり、甲の年には「古い慣例を覆すような新しい出来事が起こる」と考えることができます。まさしく現在の政治体制を表しているようにも思えますが、新しく生まれたものが必ずしもよいものであるとは限りません。昨年の「癸巳(ミズノトミ)」では「測る」というのが重要なキイワードでした。今年の「甲午」はそれに続く年ですから、新たに始まる物事が「正しい判断」に基づいているか否かによって今後の吉凶も変わってきます。言い換えれば、昨年下した判断が良くも悪くも表面化してくる、結果の表れる年だといえるでしょう。

一方の「午(ウマ)」は、餅をつくときの上下に交差する「杵」を描いた象形文字を原形としています。十二支で描かれる動物の「馬」とは本来は関係がありません。馬は読み方から生まれた当て字だといわれています。

「午」の「十」の部分は陰が陽を侵して上昇する様子を表しているとされ、その上の冠部分は地表、地面を表しています。通常、陰と陽は五分五分に拮抗しながらバランスを保っていますが、この文字は陰の力が陽を凌駕していくこと、下から上へと突き上げていく動きのあることを示しています。

このことから「午」には「上下関係が崩れる危うさ」や「反対勢力の増大」といった意味があると解釈され、下の者が上の者に逆らい、反抗するといった現象が起きることを暗示すると考えられました。下から上へと向かう力がよいものである場合もあるでしょう。新たな力を押さえている古い組織や制度がすでに魅力も効力も失っている場合には、望ましい変化がもたらされると思います。ただしそうでない場合には、この反抗する力をどう収めるか、その手腕が問われることになりそうです。

このように「甲午」の年は、良くも悪くも際立った変化の表れやすい年となります。家庭においては子供が親に反抗したり争いごとが起こったりしないよう、年長の者がしっかりと皆を収めることが大切です。職場や地域などの共同体においても個々人のわがままが出やすい年ですので、それぞれが自分の意見に責任を持ち、それが正しい判断に基づくものか否かをきちんと考えてから行動したいものです。

変化を象徴する年ですから、近年続く異常気象や天変地異にも引き続いての注意と警戒が必要です。平常心を失わず、常に全体を見る余裕を持ちながら、周りの人たちと助け合える信頼関係を築いていきましょう。

甲午の年に表れる変化が、みなさんにとってよい状況、よい将来へとつながりますように。

本年も、よろしくお願い申し上げます。

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